ここでは統計ソフトStataのコマンドである「round」の使い方をご紹介します。
このコマンドは,小数点以下の桁数を揃える(丸める)際に利用するコマンドです。
データ分析上では下手に数値を丸めると情報量が減るため好ましくないですが,私はデータセットをExcel等にアウトプットしたりして,他の人に見せる際などに利用することがあります。
roundの基本
roundコマンドの基本は
round(x,y) もしくはround(x)
となります。
xは桁数を揃えたい変数名,yは揃えたい桁数であり,四捨五入されます。
roundの実例
例えば,変数ver1のセルに以下のように数値が入っているとします。
ver1 |
1.66666 |
2.3333 |
このとき,小数点以下一桁の数値に揃える場合
gen ver2 = round(ver1, 1)
とした場合,
ver1 | ver2 |
1.66666 | 2 |
2.3333 | 2 |
となり,小数点第一位を四捨五入し,一桁の値に変換されます。
小数点第二位で四捨五入する場合は,
gen ver2 = round(ver1, 0.1)
であり,
ver1 | ver2 |
1.66666 | 1.7 |
2.3333 | 2.3 |
となります。
yは省略可能で省略した場合round(ver1, 1)と同様一桁の値になります。基本的には設定した方が安心です。
roundの応用
上記の実例では,genによって新しい変数ver2を作りましたが,replaceを使って数値を置き換えることも出来ます。
replace ver1 = round(ver1, 0.1)
により,
ver1 |
1.7 |
2.3 |
のように置き換えることができます。用途にもよりますが,基本はreplaceを使うことが多いかと思います。